フコイダンが持っている特徴的な健康効果

フコイダンは健康の維持増進のために良い成分らしいという知識はあっても、具体的にどんな効果効能を持っているのか漠然としたイメージのままという人は少なくありません。フコイダンに備わっている特徴的な健康効果を一通り把握しておくと、気になる不調や将来的に心配な病気の予防対策に役立てることが可能になってきます。

発見当時はフコイジンと呼ばれていたフコイダン

フコイダンは昆布やワカメ、モズクなど褐藻類という褐色の海藻に含まれている成分です。フコイダンが発見されたのは西暦1913年で、スウェーデンの大学教授H・Z・キリン博士が昆布のぬめり成分の一つとして確認し、当初はヒバマタ属を示すFucusにちなんでフコイジンと呼ばれていました。

その後、国際糖質命名規約によってフコイダンに変更されて、それが正式名称になり現在に至ります。発見されたばかりの頃はフコイダンの複雑な分子構造を解明することが困難とされ研究が進みませんでしたが、分析技術が向上するにつれて様々な健康効果が明らかになってきました。

特徴的なぬめり成分フコイダンの実力

海藻特有のぬめり成分の一つフコイダンは粘質性と保水性が非常に高く、潮が引いた後も昆布が干上がらないのはフコイダンのおかげです。

フコイダンはいくつもの糖が結合し合っている多糖体に硫酸基と呼ばれる成分が結合した硫酸化多糖体の一種で、硫酸基の特徴こそがぬめり状態をつくり出す元になっています。フコイダンのぬめりは胃粘膜とのなじみが非常に良く、吸収されやすい性質を持っていることから、胃粘膜保護作用や抗かいよう作用が期待できる成分です。

さらにフコイダンは糖の吸収速度をゆるやかにすることで、食後に生じる血糖値の急激な上昇を抑制する効能も持っているとされ、血中コレステロール値を下げる作用も期待できるため、糖尿病や高脂血症こと脂質異常症の改善にも役立つと考えられています。

がん予防の効能に注目が集まるフコイダン

フコイダンが持つとされる健康効果で最も注目が集まり、様々な機関で研究が進められているのが、がんの抑制が期待できる抗腫瘍効果です。

フコイダンに関する様々な研究が活発に行われるようになったのは21世紀に入ってからですが、2002年にフランスの科学者が細胞の過形成によって生じる組織肥大をフコイダンが抑制する効果を持つという研究発表を行い、世界を驚かせました。

その3年後には悪性リンパ腫細胞を自死に追い込むアポトーシスを起こさせる作用をもフコイダンが有していることが明らかにされ、がんの成長を妨げて予防に役立つと共に、発症してしまったがんの治療に活用できることへの期待も高まりました。

研究が進むフコイダンの抗腫瘍効果

現代では2人に1人ががんに罹ると言われるほどになり、多くの人が抗がん作用を持つ健康食品などに注目するようになりました。中には効果の真偽が怪しいものもありますが、フコイダンの場合大学などが効果を解明する研究を進めていることもあって、安心して取り入れられる成分の一つと考えられています。

フコイダンが持つ抗腫瘍効果はマウスを使った経口投与実験で有効性が明らかにされ、細胞分裂の抑制やアポトーシス誘導、免疫細胞の活性化などの効能をフコイダンが実際に持っている可能性が濃厚となりました。さらにがんを発症させたマウスにフコイダンが添加されたえさを持続的に与える実験で、与えなかったグループよりも生存日数が2倍に延びていたことも判明し、フコイダンが持つ延命効果にも期待が集まるようになっています。

免疫細胞活性化が広げるフコイダンの可能性

免疫細胞の活性化は、優れた抗腫瘍効果が期待できるフコイダンの働きで特徴的な作用の1つですが、その効能はがんの予防や治療に役立つほか、様々な病気の予防や改善への効果も期待されています。フコイダンはインフルエンザウイルスの抑制効果も持っていることが研究によって明らかにされていますが、その作用にも免疫細胞活性化がかかわっていると考えられています。

フコイダンは腫瘍細胞やウイルス感染細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞ことNK細胞を活性化させることで免疫力アップに貢献していますが、免疫細胞が密集している小腸をフコイダンが刺激することで、特に効率の良い免疫細胞活性化が実現しているということも解明されつつあります。

フコイダンは薬品ではありません

アレルギー症状緩和効果にも集まる注目

免疫機能全体を改善する効果も期待できるフコイダンは、自分の免疫が花粉などの異物に対して過剰な攻撃を行うことで発症するアレルギー症状の予防や緩和にも役立つことも明らかになってきました。フコイダンのアレルギーに対する効果を調べる研究もマウスを使って行われ、フコイダンを混ぜたえさを与えたグループと与えなかったグループとに分けて、アレルギー反応を引き起こす成分を双方に注射する方法で実験されました。

その結果フコイダンを与えていたほうのグループでは、アレルギーを引き起こすIgE抗体の濃度上昇が抑えられていたことがわかりました。IgE抗体を抑えるだけではなく、フコイダンがマウスの免疫機能を改善・向上させることでアレルギー症状の抑制に役立ってることも解明されています。

血栓症対策にも期待がかかるフコイダン

血液がドロドロになることで起こる血栓症は、血管内に生じた血栓が血流を阻害することで脳梗塞や心筋梗塞を誘発することから、がんと並ぶ恐ろしい病気です。肥満や高血圧症によって血栓が生じやすくなるとされますが、フコイダンは血栓症を起こしやすくする血栓性因子が発現するのを抑えて、発症を予防する可能性を秘めていることがわかってきました。

さらに、血管の壁を傷つける脂肪細胞が肥大するのを抑制する効能を持っていることも明らかにされつつあり、サイレントキラーと呼ばれる高血圧症や糖尿病などの生活習慣病全般の対策に役立つ効能に、一層期待が集まるようになっています。

より良い方法で取り入れたいフコイダンの効能

フコイダンが持つ様々な効果効能が明らかになるにつれて、その成分を利用した健康食品やサプリメントが数多く登場していますが、真に健康の維持増進に役立つ製品を見つけるためにはいくつかの点に注目しておくことが大事です。

まず大事なのが精製純度をチェックすることで、できるだけ良い効能を得るためには85パーセント以上の製品を選ぶ必要があります。高分子か低分子かといった違いも重視すべき点で、自分が獲得したい健康効果のためにはどちらのタイプが合うのか調べておくと正しい選択ができます。

健康に良いからと1日の推奨摂取量以上に摂ってしまうと下痢をする恐れがあることから、適量をきちんと守ることも、フコイダンがもたらすメリットを役立てる上で大切なポイントです。

フコイダンが含まれている食品を積極的に摂取しよう